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メトロガイド>サヘル・ローズのコトダマ日詩 vol.28


サヘル・ローズのコトダマ日詩

あっという間に
音色とお香がすぎていった夏。


蝉の鳴き声、花火、カキ氷。
線香花火の危うさ。
儚げな姿で散っていく、日本の美。
小さなオーケストラ 蝉 団体。
今年の彼らは、ベートベンのような躍動感。


小さい頃の自由研究はなんだったかな?
30歳の夏休み。
今年の夏は映画撮影でした。


蝉に負けないぐらいサバイバルな
脱皮を試みた夏休みでした。


そして、私の中で8月は、もっとも大切な月だと思っています。


お盆
終戦記念日
広島・東京 原爆投下


祈りを捧げる日々です。
いまの平和な日本に改めて感謝と敬意を払う1ヶ月。


語り継がれていってるだろうか?
歴史は?現実は?未来は?


オリンピック パラリンピック


各国がスポーツを通して 平和な繋がりを 築きあげる。
その反面 大事な祖先の方々の言葉と云いますか、
声が残念ながら少しずつ減っていくのも事実。


いまの日本があって
救われてる人々も多くいらっしゃいます。
私と母がそうです。
1993年8月13日日本へおりたった。


運命です。
わたしは
言葉の地図も
環境の地図も
日本の地図すら持たずに、ここへ。


迷子にならずに23年目を皆様の助けがあって、
今を迎えられています。


本当にありがとうございます。
心からでる言葉は 感謝しかありません。


ありがとう。
ありがとう。


道を示し、路を教えてくれた。
生きる地図を日本から得ました。


そんな事を考えながらコラムを書いていたら

いま、
目の前を地図を広げて歩く男性がひとり。
地図にはゴールはあるけれど、
誰かの決めた最終地点。


本来ひとりひとりが目指す先には
どんな景色があるの?
それがわからなくても進めてる私達、
すごいカーナビが脳内にあるとおもうのは私だけでしょうか?


帰りたいと思えば身体はそこへむかう。
脳はわかっていそう。
自分自身の本音というものに。


だから、
道を間違えると苦しさを感じたり
居心地の悪さを感じられるのも 脳からの合図。


そのシグナルを受けて、
私達は引き返すのかもしれない。


あっごめんない。
また、わたしの言葉が歩き出して
散歩してしまいました。


でも こうゆうこと。
私がひとに、貴方に 貴女へ 伝えたいのは
寄り道してもいい。


枠の中だけが、地図がすべて正解ではなく、
感じたまんま 生きたいように生きる。
言葉を並べると すごく かっこいい フレーズですよね?


本当に 言葉ほどの魔法は存在しない。
コトバは 人間が使える立派な 魔法。
けど、そんな簡単には魔法は効かない。


実際、変わることは
自分を変えるのは、ものすごく難しい。


だから 変わるのではなくて 変われない事を愛する。
つまり それを強さに感じて欲しい。


変わりたいのは 誰のため?
自分のためなら賛成。
ですが、他者のためなら
それは変わったことにはならない。


そまっている。


染まるのは だめ。
なぜなら、アナタ色 が失われるから。


アナタ には あなた にしかない 色がある。
どんな色でも それは 立派な個性と魂の色だと私は思う。


変化は大切な栄養源ですが、
変化ばかりして原形を壊さない程度に。


最後に ちゃんと 生まれた時の 自分に戻れるように。



サヘル・ローズ ─Profile─
1985年、ペルシャ(イラン)生まれ。8歳の時に養母と共に来日。
育ててくれた母に恩返しをする為、将来オスカー像をとれる役者になるのが夢。
現在、「探検バクモン」(NHK総合) 進行役、「ノンストップ!」(フジテレビ)いいものプレミアムのコーナーなどに出演中。

最新情報はコチラ → http://excelling.co.jp/
サヘル Twitter → https://twitter.com/21Sahel

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