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メトロガイド>サヘル・ローズのコトダマ日詩 vol.37


サヘル・ローズのコトダマ日詩

5月。


なんて、あたたかい月。
ですが日本語には五月病という言葉があります。
しかし、私にとって5月という月は、季節の産声を一番つよく感じる月なんです。


私がとくに5月を愛するきっかけになったのは、薔薇のガーデニングを始めたことです。
我が家には現在90株以上の薔薇がいます。


最初はバルコニーで1株から育て始め、気がついたらどんどん増えていきました。


薔薇は一般的に育てるのが難しい花として有名ですよね。


確かに!
薔薇はむずかしい。
性格で例えるならお嬢様。

気が強い美しきお嬢様。


でも、花全般にいえることですが、愛情を注げば注いだ分だけ、花は咲く姿で愛情に答えてくれる。


薔薇の場合もそうです。
真心をこめて水やりや肥料を与えると、薔薇たちは多くの蕾をつけ、艶のある葉で愛情をしめしてくれます。まさに、ツンデレな可愛いお嬢様。


そんな可愛いお嬢様がいまでは我が家の一員。
おかげさまで、個人的な感覚ではありますが、今では90株の妹ができ、毎日があたふたです。


そんな、薔薇、妹たちの晴れ姿が見られるのが、5月。薔薇の見頃は5月あたまから半ば。


一気に咲く薔薇は虹のよう。それぞれに個性があり、表情がことなります。
可憐な表情の薔薇があれば、凛々しい薔薇もいます。


ちなみに、
香りを楽しむときは、
朝方が一番いいですよ。


また、ひとつひとつの性格も違うからこそ、育てる楽しさがあります。適当にすれば、薔薇はすぐにスネてしまうので、ちゃんと1株ずつ丁寧に接するのが大事なんで す。


大学受験ではないですが、
個人的には1年頑張った結果が5月に咲く薔薇でわかるので手抜きは出来ません。


そんな、大変ではありますがドキドキの5月が大好き。
今年も美しく咲いてくれました。
香り豊かなサヘルガーデンには、近所の方々もよく遊びに来てくれます。


あるお母さんから、


「この薔薇たちをみるために、毎日、ここを散歩してるのよ。元気をくれるの。来年が待ち遠しいわ」


と声をかけて頂いたときに、すごくすごく嬉しかった。
いつのまにか、
自分のためだけでなく、
ガーデニングは他の人も幸せにする力がある。


薔薇をみて病む人はいない。
薔薇は愛を注ぐ花であり、
注いだ分だけ愛をくれる
人間らしい心をもった花。


だからね、五月病。
じゃなく、5月は愛ノ月。


そんなふうに輪が広がる事を願っています。




サヘル・ローズ ─Profile─
1985年、ペルシャ(イラン)生まれ。8歳の時に養母と共に来日。
育ててくれた母に恩返しをする為、将来オスカー像をとれる役者になるのが夢。
現在、「探検バクモン」(NHK総合) 進行役、「ノンストップ!」(フジテレビ)いいものプレミアムのコーナーなどに出演中。

最新情報はコチラ → http://excelling.co.jp/
サヘル Twitter → https://twitter.com/21Sahel

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