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メトロガイド>サヘル・ローズのコトダマ日詩 vol.29


サヘル・ローズのコトダマ日詩

10月。
きてしまいましたね、秋。


秋、夕日が淡く
秋、秋刀魚日和ね


皆さんは、何の「秋」ですか?


わたしには、衣替えの秋。


洋服、景色も
季節の音と色彩が、
衣替えするそんな季節。
季節の中で、秋が一番好きかもしれない。


あとは誕生日というのが大きい。
もっとも深い悩みにはいる。
もう年齢を気にしたり
こうしたいというよりかは、
どう、生きるか?


もっとも自分の頭の中を衣替え中。


小さい時の作文を読み返すと
色々夢が変わって笑ってしまう。


小3『幸せになりたい』
小5『バレリーナ』
中1『弁護士』
高1『起業家』


と変化している。
不思議とある年齢からの記憶しか頭の中にはなくて
そこに存在する私は、表現者一筋。


バレリーナは母の夢だったから叶えてあげたくて。
弁護士と起業家は生活が安定していそう、というイメージから。


幸せになりたいは純粋な声。
誰しもが願う本音の願い。


このお仕事は就職活動の時に、
わたしは一番なにがしたいのかな?
私は何んだったら負けずに突き進めて、
今までの経験を糧に力量に変えられるのかな?
そんな時に頭をよぎったのがイランでみていた『おしん』。


いつからか感情を塞いだり
声をポケットに閉まったり


目が声帯がわりになっていた。
そんなとき、
表現の中でならわたしの声は生きる。
きっとなにか痕跡が残せて
自分の後ろに 道 が出来ているかもしれない。


人ってさ、複雑。
他人がじゃなくて 自分自身の事。


納得の満足のいく事がなくて
これは自分に厳しすぎるという、
目をそらす逃げ道なのかな?


頭の中にある べつの世界
みえる きこえる
すべて違う時がある、まわりと。


けどね これは多分 特別な特殊なことじゃなくて
みんな、あなたにもある 能力。


きこえたり
かんじたり
みえたり


本当は 違っているはず 他者と。
だけど 同じようにみようとしてしまう。
無意識に安全な整備された道路を歩いてしまう。


その方が確かに良いのかもしれない。
自分も周りも傷つけないし、心配させない。


だけど やっぱり
眼を閉じること
耳を塞ぐこと


口を紡ぐこと


できない、自分には蓋をしたくない。
圧力鍋の機能は、感情や心にはない。


ことこと
丁寧に熟成
丁寧に煮込みたい。


いま、あした
認められなくても
100年後にでも
自分の表現が燻製されていたら。


そんな
31歳のスタートをちゃんと10月、秋に迎えたい。


わたしは何色に紅葉するかな?。



サヘル・ローズ ─Profile─
1985年、ペルシャ(イラン)生まれ。8歳の時に養母と共に来日。
育ててくれた母に恩返しをする為、将来オスカー像をとれる役者になるのが夢。
現在、「探検バクモン」(NHK総合) 進行役、「ノンストップ!」(フジテレビ)いいものプレミアムのコーナーなどに出演中。

最新情報はコチラ → http://excelling.co.jp/
サヘル Twitter → https://twitter.com/21Sahel

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