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メトロガイド>サヘル・ローズのコトダマ日詩 vol.31


サヘル・ローズのコトダマ日詩

冬景色。
の一歩手前に
秋晴れ。


この季節が本当に好き。
季節の五感を一番感じるのが 秋。


衣替えをする木々。
落ちてゆく葉っぱは、
それぞれに宇宙を秘めている。


皆さんは季節をどのように楽しんでいますか?
旬の食材を頂くのも一つの楽しみ方。


わたしは、気付かれない見落としがちな魅力を発見するのがすき。


みんなが いいね。
という物にはそれほど興味がでない。


みんなが ふ~ん。
と通り過ぎる物に興味が出ます。
ついつい身体が反応する。


写真が一番わかりやすい。
一気にシャッターをきるときもあれば、
1週間もシャッターをきらないこともある。




大概、背を向けている
他の視線とは真逆にいく。


別に反抗しているわけではなく、
ついつい
未来、を期待しすぎて
過去、にすがり過ぎて
現代を生き忘れている。


そんな今を思い出させてくれるのが「秋」。


燃える季節。
気温は低くく、
鼻水が止まらない。


けど、季節の色彩が豊かで
暖炉なのが秋晴れ。


生きている魂
私たち人間の言霊も燃える秋。


枯れゆく葉が美しいように、
老いていく人もまた本当は美しい。


サクサク


足下はオーケストラ。
毎日、音をかえる秋。


これが 現在。


未来でも過去でもない。


いま。


今日なのだ。


あなたは、私は、
一瞬の吐息を感じていますか?
それを写真に収めていますか?
とくに写真を現像するわけではないけれど、
不思議とカメラを通してみた時、
リアルな記憶になる。


記憶にアルバムができている。
いつの間にか目をつぶると
見たい景色がパノラマとして浮かぶ。


データがすべて脳内にある。


私自身
私の中にしかない光景。
それらが次の私への肉づけ。


みあたもの
いただいたもの
きいたことば
はっしたことば


すべて自分になる。


いまのわたしは
愛しい優しい人達に囲まれている。


こうして強くもなり、
そして、弱くもなる。


目指す理想。
欲しい答え。
一生、出会えない。
それでも、亡き答えを
写した景色にあると信じて。




以上、
秋を散歩する言葉でした。



サヘル・ローズ ─Profile─
1985年、ペルシャ(イラン)生まれ。8歳の時に養母と共に来日。
育ててくれた母に恩返しをする為、将来オスカー像をとれる役者になるのが夢。
現在、「探検バクモン」(NHK総合) 進行役、「ノンストップ!」(フジテレビ)いいものプレミアムのコーナーなどに出演中。

最新情報はコチラ → http://excelling.co.jp/
サヘル Twitter → https://twitter.com/21Sahel

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