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メトロガイド>サヘル・ローズのコトダマ日詩 vol.49


サヘル・ローズのコトダマ日詩

「フランスへ」


5月に10日間ほどフランスへ。
パリに1日滞在してからニース、そしてカンヌへ。


フランスは本当に美しく
街中が歴史の香りにつつまれている。
1日の中でほぼ全ての観光名所はまわりました。
ルーヴル美術館には4時間ほど滞在した。


『すごい』のひと言につきます。
芸術の都ね、
そしてアーティストの国。


モナリザもみてきましたが
人が多すぎて。
他の作品も本当に見応えがありすぎて
インスパイアの4時間だった。


なにより夜9時でも空が明るくて。



観光はこの1日だけ。
本来の目的は主演映画 『冷たい床』が、
ニース国際映画祭とカンヌ映画祭でノミネートされ、授賞式に参加することでした。
ニースでは有り難いことに主演女優賞にノミネートされていたのですが

今回は美しく優しい別のイランの女優さんが受賞されました。
すごいですよね、イラン出身の女優が2人もノミネートされていたんです。



主演女優賞はダメでしたが、
作品賞はいただけました。
作品に携わった、みんなの賞です。


『冷たい床』の名前が呼ばれた時の監督の表情は今でも忘れない。
少年でした。よかった、本当によかったね、監督。


もちろん心では喜んでいましたが、
母親と事務所には申し訳なくて、
泣きたくても泣けなくて、
悔しい。
みんなこんな気持ちで受賞式を迎えていたんだと
改めて、いろんな感情がみえた。


世界は広いよ。
本当に広くて
でも業界は狭い。


みんなが小さな路地を歩いていく。
なんて狭き門。
上にいらっしゃる方々は努力の結晶。


最後は本当に本人の努力。


その後はカンヌ国際映画祭へ移動しました。
5月17日に『冷たい床』が上映されるために。



カンヌは独特ね。
映画臭がすごい。
なんだか、ギランギランしていた。


悔しくなり
満足なんてひとかけらもない。
カンヌは想像以上に大きな映画祭で、
いろんな事がはっきりしている。


自分の立ち位置が明確にみえてくる。
鏡みたいな場所。
カンヌにいけたからスゴイのではない。


カンヌへ次にいけた時、
さらに次のステップに上がらなければ
ただの思い出でおわる。


カンヌは映画塾。


ここで終われない、と炎がみなぎるの。


ニースもカンヌも
映画を愛する人たちの惑星。
そうでない人なんていない。
みんな本気なのだ。


触発されるって大事ね。
自己満ではだめで
悔しいと思える事もステキな感情。


うん。本当にいけて、
いや…
行かせていただけてよかった。


監督はもちろんのこと
事務所や仲間たち
そして日本から応援してくださった皆さまに
心から感謝をいたします。


ありがとうございました。




あっ!!
ちなみにピカソが晩年生活をしていた
ムージャン村にも事務所の社長といきました。


街中がパリとはまた一味違ったアートの街。
本当に可愛くて必ず次回も、
ゆっくりまた帰ってきたいな、ここへ。


ムール貝もすごく美味しかったの。
プルンプルンであまくてジューシーでね。



あっ!あとねステキな出会いもたくさんしたの。
映画祭だからこそ出会える世界の映画人。



行ってよかったとおもう出会いと
そこから始まったプロジェクトが楽しみ。


次のレールをちゃんと引いていくね。


ここで終わらせるつもりはない。
わたしには大きな大きな目標があるから。


成し遂げる。
必ずね。



サヘル・ローズ ─Profile─
1985年、ペルシャ(イラン)生まれ。8歳の時に養母と共に来日。
育ててくれた母に恩返しをする為、将来オスカー像をとれる役者になるのが夢。
現在、「探検バクモン」(NHK総合) 進行役、「ノンストップ!」(フジテレビ)いいものプレミアムのコーナーなどに出演中。

最新情報はコチラ → http://excelling.co.jp/
サヘル Twitter → https://twitter.com/21Sahel

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